現代の女性と社会 (産科・婦人科特集)
専門医がお答えします <Q&A> 平成12年6月21日京都新聞
(転載に関しては京都新聞社の許可をいただいています)
<不正出血、疾患もさまざま>
| Q.不正出血があるのですが、大丈夫でしょうか? |
| A.不正出血とは月経の出血以外の病的な出血の総称で産婦人科では非常に頻度の高い症状です。それだけに原因、疾患もさまざまで年齢や妊娠の有無によって異なります。産婦人科領域に限ると、まず本当に不正出血なのか、出血の場所は1)膣あるいは外陰部 2)子宮膣部 3)外子宮口の奥の子宮体部のどこからかを区別しなければなりません。 1)で最も多いのは老人性膣炎です。女性ホルモンを補充すれば改善します。その他にはベーチェット病、外陰癌、膣癌などもあります。 2)で最も多いのは膣部びらんです。本来生理的なもので子宮頚癌との鑑別が大切です。また頚管ポリープもよくみられますが、これも悪性である事はまれです。不正出血で来院される方のうち7〜8%が子宮頚がんといわれていますが、初期のものはむしろ無症状で出血が見られるのは進行例が多いといわれ、日ごろの子宮がん検診が重要です。 3)で重要なのは子宮筋腫、特に子宮内腔の粘膜下筋腫です。閉経後出血のある人は、肥満、高血圧、糖尿病や妊娠の経験のない人とともに子宮がんの検査を受ける必要があります。 以上のような器質的な疾患でない場合は、内分泌障害による機能的出血か、成熟婦人に多く見られる排卵性出血があります。 森産婦人科医院院長 森治彦 |
選ぶ出産、学ぶ出産
平成13年2月14日京都新聞
| 自然分娩、硬膜外麻酔分娩 |
「人それぞれに生き方が異なるように、希望するお産のスタイルも千差万別。患者さんのニーズに百パーセント応えられるよう、可能な限り豊富な選択肢を用意する。しかしベーシックな理論にかなった物を貫くべき」 と、森産婦人科医院の森治彦院長。 硬膜外麻酔を用いた無痛分娩は、陣痛が始まり子宮口が4,5センチにまで開いたとき背中から硬膜外腔にチューブを入れ麻酔液を注入、産痛を取り除く。妊婦の緊張もほぐれ、産道が広がり、スムーズな出産が可能となる。 「これまでのお産は歯を食いしばってイキむもの、痛くて当然という風潮がありました。しかし妊婦さんがリラックスでき、分娩時間が短縮されれば、母子のトラブル回避につながります。おなかの上から押し出そうとするようなお産のほうがはるかに 危険です。」 しかし、自然分娩でという人も多い。 「分娩の活動期に入り、産道が広がっていくと、お産の進行に最適な姿勢、陣痛の強弱に応じた吐き出しの呼吸法を指導することで、苦痛を軽減してリラックスしたお産が可能になります」とお産までに十分にコミュニケーションをとり、妊婦の考え方も合わせた分娩法を提案する。 |